2022.04.25

Snap社の日本進出においてのミニガイド

こんにちは、Flag Picturesのルナです。この記事を書いている2022年1月の段階でオミクロン株の影響でアメリカでは陽性者数が爆増していますが、日本のみなさまは大丈夫でしょうか。

過去数年コロナウィルスが原因で、外出が難しかったり、友人や家族と気軽に会えなかったりでテキストメッセージやSNSでのやりとりが増えてきたと思います。
今年(2022年)、米国カリフォルニア州に拠点を置く人気のSNSアプリ”スナップチャット” を運営する、Snap Inc.が東京に新たにオフィスを開設予定で、日本向けのローカライズに今後力を入れていくつもりのようです。
”今後力を入れていく”、と書いたように、スナップチャットは日本ではあまり馴染みのないSNSですが、他のSNSとはどう違うのでしょうか?今回はスナップチャットについて調べてみることにしました。

ユーザー層


スナップチャットは2021年の段階で世界中で3,900万人以上のアクティブユーザーがいます。その中でも75%以上がミレニアム、GenZ世代 (30代からそれ以下の若い世代群)を指します。
最もアクティブユーザー数が多いFacebookは21億人、Instagramは14億人と他の有名SNSよりかは少なめの数ですが、TikTokは7,320万人とあまり大差がないことと、Twitterの3,900万人と同程度で、若者世代の中で高い密度で盛り上がっている印象があります。
1日あたりにユーザー内で送受信されるスナップ(イメージ・ビデオベースのメッセージ)は30億以上というデータからも、Snapchatユーザーはヘビーにアプリを使用していることが伺えます。

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スナップチャットといえば”レンズ”と”消えるメッセージ”

友達と繋がったり、インフルエンサーや好きなクリエイターをフォローできるという点は他のSNSと同じですが、スナップチャットのいちばんの特徴といえばメッセージが消えることです。
誰かにメッセージを送り、受け取った側が一度開くとメッセージが消えるようになっています。設定で送信後24時間分は残るように設定はできますが、基本的にはメッセージは自動的に保存されません。似たような機能で、インスタグラムストーリーなど友達なら誰でも見れるメッセージもありますが、やはりスナップチャットの特性は

1.ネット上に自動的にやりとりが残らないため、気軽な投稿がしやすい
2.瞬間を捉えていて、よりタイムリーで親近感の湧く投稿が多いこと

の二つだと思います。

他のSNSのストーリーのようなイメージですが、スナップチャットは設定に関係無く友達でないと見れない部分や、テキストのメッセージも残らない上、保存しない限り送信した痕跡すら残らないのもユニークな部分です。

スナップチャットの機能紹介

レンズ
レンズ機能は、今でこそ画像・動画ベースのアプリではよく提供されていますが、元々スナップチャットが始めたものです。レンズを使うとカメラが顔を認識して様々なARベースの特殊効果が起こる仕組みになっています。企業もオリジナルのフィルターを作る形で参加していて、自社サービスのプロモーションになる独自の仕組みを取り入れたフィルターなどもあり、スナップチャット内だけでも様々な広告のスタイルがあります。

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例えばこのナイキのレンズのスニーカーはARで試着ができてしまいます。(詳しくは後の項目で)、このUber Eatsは顔をうつすとさまざまな食べ物が出てきて、頭をOrder Now(今すぐオーダー)かOrder Later(後でオーダー)に傾けて振り分けるとプロモコードが貰えてしまう仕組みになっています。


BitMoji (ビット文字)
BitMojiは自分にそっくりのアバターを作れる機能です。キャラクターをプロフィール画像にできますし、自分が作ったキャラクターをそのまま使うことができます。そのカスタマイズしたアバターを使ったスタンプが自動的につくられ、様々な種類のスタンプができるので会話が楽しくなります。
その上、ナイキやクロックス等、実在するアパレル系の会社がカスタマイズできる服の選択肢中にあり、様々なアパレル企業がアバターの服のデザインを作成しています。

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ストーリー
ストーリーはインスタグラムなどの他のSNSと同様、24時間自分のプロフィールで公開されるビデオです。以下の画像のように、スナップチャット上のインフルエンサーや公式アカウントは過去のストーリーをシーズン形式で保存して残していることもよくあり、時間軸で簡単に辿ることができます。フィードの画面でキャプションのついたパネル形式でみれるストーリーで、ユーザーの注目を集めやすいデザインになっています。このパネルフィード内にストーリーの一つのように広告を表示させることもできます。

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BuzzFeedの料理チャンネルTastyもシーズンとエピソードで過去ビデオを整理しているのと、ストーリーはよくある画面上の円形のアイコンだけでなく、こうしたパネル形式で見ることも可能です。

友達と遊べるミニゲーム
近年では他のユーザーと一緒に遊べるアプリ内でのミニゲームもリリースされました。ゲームの他にも友達と一緒にストリーミングサービスを一緒にみれたり、コロナ禍の米国で急速にユーザー数を伸ばしたマインドフルネスのアプリ”headspace” を使って瞑想をしたりもできます。その上、なんと地域の公職選挙に立候補することもできるようになっています。

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Geo Map/Geo Filer
スナップチャット内で位置情報をOnにすることによって、友達が今どこで何をしてるかがわかる機能です。友達だけではなく、リアルタイムで起こっているイベント、コンサートやフリーマーケットなど、世界中でこの瞬間に起こっていることをリアルタイムでチェックできるマップです。それに加えて、SnapchatにはGeo Filterという機能があり、自分の現在いる場所によって使用できるフィルターが変わります。物理的な地名だけでなく、イベントやカフェなどでも独自のフィルターが出現します。

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スナップチャットのマーケティング事例


まず、スナップチャット内での広告の設置法を簡単にまとめると
プロダクトやサービスの宣伝用に独自のレンズを作成
ストーリーパネル内にサムネイルを設置、タップすると広告再生する仕組み
インフルエンサーにプロダクトやサービスの体験を投稿してもらう
アパレルブランドなら、ビット文字内でユーザーがカスタム可能な自分のブランド商品を載せることができる
イベントやレストランなど、一般ユーザーが訪れることの場所がある場合は、ジオ・フィルターを使用して独自のフィルターの作成ができる

今回はスナップチャットのみで可能なマーケティング施策について書いていきたいと思います。

カスタムレンズで、AR(Augmented Reality) を使った例

レンズが広告?とピンとこない人も多いかもしれません(少なくとも私はそうでした…)が、驚くことに、ARを使えば色々なことができちゃいます。特筆したいのはファッション、ビューティ系の業界関連です。多くのファッション、ビューティー関連企業は、スナップチャットのレンズ機能を使ってユーザーがブランドの商品を試着でる機能を提供しています。例えば全身を写せばトップスを試せたり、足を写すと靴を試着、顔だとジュエリーやメイク用品を試すことができてしまいます。また、試した商品をアプリ内から直接購入できる場合もあり、低い敷居でユーザーの興味を集めることができる仕組みになっています。

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自撮りで恐縮ですが、リップも色を試したりすることもできて、ゲーム感覚でとても楽しいですね。化粧品は試供品は少ない・面倒だったりする上、コロナ禍で肌に触るタイプの商品を試すことに不安感がある時期だからこそかなり便利な機能です。

化粧品や服飾系だけでなく、他の業界のサービスも、”ゲーム感覚で楽しめる”と言う特徴を利用してさまざまなことをトライしています。
例えば、フードデリバリーサービスのUber Eatsは、レンズを使って、”Tonight, I’ll be eating…”( 今日の晩御飯は…)の下に食べ物のスタンプがあり、タップすると他の食べ物に変わる仕組みになっています。ユーザーの購買欲喚起に繋がる上、友達とシェアすれば他ユーザーの購買欲をそそるようになりますね。また自撮りで恐縮です。

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GeoFilterを使った事例

先述したように、Geo Filterは一定のエリアのみで使えるフィルター、画像に付け加えることのできるフレームのようなもので、ユーザーが現在どこにいて何をしているのか、が音声無しでよりスムーズに伝わる機能です。既存の場所だけではなくイベントやコンサートなど期間が限られているものでフィルターを作ることも可能で、よりタイムリーで限定的なプロモーションをしたい時に効果的です。より視覚的に効果的で迅速に広がるプロモーションができます。

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インフルエンサーを起用した施策を始めとし、上記に書いたものを含めると、スナップチャット内ではさまざまな方法でユーザーにリーチすることが可能になっています。その中でもスナップチャットの

・個人的に送られるメッセージであることによる親密感プライバシー感覚
・サクッと気軽に見てもらえるコンテンツ
・見れる時間が限られているので、切迫感、限定感を演出しやすい


部分がスナップチャットでのマーケティングにおいて一番の魅力のように思われます。


その他スナップ社のサービス


近年スナップチャットは競争相手が増えてきたこともあり、SNSアプリの他に様々なサービスや商品を提供しています。その一部を簡単に紹介したいと思います。

SNAP AR
2020年には、Snap ARという個人がアプリ内外で使用できるレンズを作成できるソフトウェアをリリースし、さらに各々がユニークなレンズが作れるようになりました。ソフトウェアは誰でも無料でダウンロードできるため、25万人ものクリエイターによって250万種類ものフィルターがつくられアプリ内でのマーケットに掲載されることも可能です。

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AR Glasses

スナップチャットのスマートグラス”Spectacles”
近年 Snap社は、会社のスタンスをあくまでもカメラ会社、ということを強調し、これまで以上にARグラスの開発を進めています。2017年に、カメラ内臓型の初代ARグラス”Spectacles”をリリースしてから、継続的にARグラスの開発を続けています。近年ではGoogleやSamsungなどの大企業もスマートグラスの開発に力を入れていますが、Snap社はその中でも先駆者であり、現在は第3世代となる”Spectacles3”の発売準備中です。

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終わりにースナップチャットは

スナップチャットは他のSNSと比べて、デジタルフットプリントが少ないことと、マップやフィルター、ビット文字、レンズなど、よりリアルな自分を発信できるようなデザインになっているため、幅広いユーザー層にウケているようです。Snapchat内でも様々な広告の展開があるため、企業は従来とは異なるクリエイティブな方法で商品やサービスの宣伝が可能となっています。
その上、メタバースがトレンドとなり、スマートグラスの使い方も色々な形が出てきそうですし、各社様々な製品をリリースして競争しているので、Snap社の今後の日本における発展に注目ですね。

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