2021.06.01

海外基準の映像制作が国内では出来ない理由 ~建築物と慣習編~

靴を脱ぐための段差はない

グローバル企業向けの動画を国内で制作する場合に、必ず課題となるのが建築物だ。日本には靴を脱ぐ習慣があるが、海外にはもともとその習慣はなかった。近頃は靴を脱いでいる人も多いが、「No Shoes Rule」と言って、部屋に上がる時に「この家は靴を脱ぐの? それとも履いたまま?」という会話を耳にする。それもそのはず、日本の玄関と違って、玄関から中に入ると靴を脱ぐ場所がない。家庭によっては靴を玄関の外で脱いでから、中に入る家もある。そんな感じだから、日本で撮影した時に違和感が生まれてしまうのだ。

建物の作りや内装の違い

このようなことから、海外の人が見た時に映像に対する違和感が生まれる。他にも、似た事例はたくさんある。例えば、海外の家はユニットバスが多かったり、浴槽がなくシャワールームだけがある家が多い。これは海外のホテルに滞在された方ならよくお分かりかと思うが、日本と海外では部屋のレイアウトが明らかに異なる。

他にもいくつかの事例を写真を使って紹介してみよう。キッチンは海外と日本ではデザインが異なるものが多い。一軒家などの家族向けの家を撮影する場合、そのキッチンは明らかに日本よりも大きい。アイランドキッチンなどは海外らしい。ヨーロッパのキッチンはアメリカとそれほど違わないので、アメリカで撮影した映像をヨーロッパ向きに使用することは可能だ。

部屋の内装も日本とは異なる。海外では天井を高くデザインする傾向があり、部屋は必要以上に広く、開放的な作りになっている場合が多い。日本のモデルハウスでは難しい構図での撮影も可能だ。

欧米のカスタマーに馴染みのある環境を撮影できるロケーションは日本にはほとんど存在しない

海外のモデルハウスを使って撮影することで、海外の人にとって親しみのある部屋を演出することができる。グローバル企業が海外で商品やサービスを販売する上で、恐らく思っている以上に映像の影響力は大きい。普段気にしない部分だとしても、パッと見た時に特定できない違和感を生んでしまうと、せっかくの映像も十分に伝えきれずに終わってしまう。また野外と室内を別のロケーションで撮影し、ストック素材を活用して編集であたかも同じロケーションに見せるという技術があるが、内装がヨーロッパとも似ている家がたくさんあるハリウッドでは、そういう撮影の仕方をすることも可能になってくる。

日本とは違った建物に住んでいれば、当然部屋の使い方も変わってくる。できるだけ海外のリアルな生活に近い環境で撮影することで訴求力の底上げにもなり、より正確なカスタマーを見極める手段にもなる。撮影ロケーションはリアルとのズレがもっとも目立つ部分でもあるので、ここを妥協せずに是非、海外での撮影をオススメしたい。

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